第6回準備書面














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平成17年(行ウ)第12号怠る事実の違法確認等請求住民訴訟事件

原   告  花  上  義  晴

            ほか20名

被   告  厚  木  市  長

 

2006年6月3日

 

横浜地方裁判所民事第1部合議A係 御中

 

                 原告ら訴訟代理人

                  弁 護 士  梶  山  正  三   
                                                           

 

原告らの立証計画について

 原告らの立証計画については以下のとおりです

1 人証及び立証趣旨

 (1)  住  所  海老名市上河内1047

   証  人  宮  台     勇

        (主尋問予定時間40分) 

   同人は、本件市道廃止処分の当時及び現在も厚木市の道路部長であり、

  本件市道廃止処分の経緯について詳しく知っている。特に本件市道廃止が

道路法上の目的がなく、被告厚木市長が訴外相模興業の採石場拡大計画の

ためにのみなしたことに関して、原告ら主張事実を立証するのにまことに

相応しい証人である。

 

 (2)  住  所  厚木市上落合430-1

   証  人  竹  下  勝  久

(主尋問予定時間60分)

   同人は、本件市道廃止処分の当時厚木市の道路管理課長であり(現在は、厚木愛甲環境施設組合事務局次長)、市道廃止処分及び認定処分の実務上の手続、地元説明の状況、廃止市道、認定市道の各状況についても厚木市役所の中では最も詳しいといえよう。同証人により、上記各事項に関する原告ら主張事実を立証する。

 

 (3)  住  所  厚木市林2-32-55

証  人  太  田     洋

(主尋問予定時間35分)

   同証人は、本件市道廃止処分を審議した当時の厚木市議会の都市経済常

任委員会の委員であって(現在も同委員会委員である)、同審議経過を良く

知っているのはもちろんであるが、本件市道廃止処分がなされた背景ない

し裏事情(端的に云えば、被告厚木市長と訴外相模興業との密接な関係)

にも通暁している。同証人により、本件市道廃止処分が、道路管理行政と

は全く異なる目的でなされたこと、及びその事情等について立証する。

 

 (4)  住  所  訴状のとおり

原告本人  荻  田     豊

        (主尋問予定時間60分)

   同原告は、厚木西山の山麓で印刷店を営む者であるが、毎月のように西

山登山を続けており、廃止された市道を歩いている。さらに、西山尾根道

の歴史的文化的価値に関しても、多数の資料を収集して研究している。西山尾根道の景観的価値、これが失われることによる山麓からの景観の喪失についても同様である。

 廃止された市道の付け替え道路として認定された道路が、狭隘で通行に

不便であり、また山腹の斜面を横切るもので、常に崩壊しており、暗くじめじめした道で、山蛭に襲われる恐怖の通路である状況(端的に言えば、付け替え道路としての機能を有しないこと)も把握している。同原告により、これら事実を立証する。

 

 (5) 住     所  訴状のとおり

原告本人  花  上  義  晴  

        (主尋問予定時間60分) 

同原告は、原告団長であって、本件市道廃止処分の不当性については、早くから目をつけ、その経緯に着目してきたものである。西山の歴史に通じていることはもちろんであるが、訴外相模興業の採石場拡大計画に関しては、その拡大部分の地権者(共有者)の一人として裁判で争ってきた当事者でもある。同採石場拡大計画が訴外相模興業と被告厚木市長の支援なしには実現不能であること、それが、本件市道廃止処分及び違法な交換契約に至った経緯等について良く知っている。本件市道廃止処分及び付け替え市道の認定処分が違法不当であるゆえんについて証言するには、原告らの中では最も適任である。

同原告により、上記各事実及び関連事実を立証する。

 

2 検証

  以下のとおり、検証の申し出を予定しています。

  @ 証すべき事実

   廃止された市道の道路としての状況、歴史的文化的価値及び付け替え道路として認定された市道が道路としては劣悪であって、通行に適さない事実等

  A 検証の目的物

   廃止された市道及びそれに対する付け替え道路(それぞれその一部)

 

 ※「付け替え道路」は常時無数の(やま)(びる)が通行人を襲ってくる最悪の通行路であるが、十分な防止対策を施せば、検証は可能です。

(終)


   △     ▲     ▽     ▼     △   


平成17年(行ウ)第12号怠る事実の違法確認等請求住民訴訟事件

原   告  花  上  義  晴

            ほか20名

被   告  厚  木  市  長

 

2006年6月 日

 

横浜地方裁判所民事第1部合議A係 御中

 

                 原告ら訴訟代理人

                  弁 護 士  梶  山  正  三

 

立証計画に関する追加

 200663日付「原告らの立証計画について」に関して、以下の2名の人証を追加します。

1 追加する人証及び立証趣旨

 (1)  住  所  厚木市中町3丁目17番17号厚木市役所内

   被告本人  山  口  巖  雄

        (主尋問予定時間60分) 

 被告は、本件市道廃止処分をした張本人であり、また、本件市道廃止処

分の議案を市議会に提案するずっと以前から、相模興業との間で、同社の

採石場拡大のために本件市道を同社に売り渡すことを約束していたもので

ある。同人を尋問することにより、原告ら主張事実の多くが立証できる。

 

 (2)  住  所  訴状のとおり

   原告本人  川  田  利  夫

(主尋問予定時間45分)

   同原告は、厚木市の元環境部長であり、かつ、元道路管理課長でもあって、厚木市の環境行政及び道路管理行政に通暁しているだけでなく、本件市道廃止処分及び本件市道と付け替え道路との土地交換契約に関してもその経緯を良く知っている。道路行政、環境行政のいずれの視点から見ても、本件市道廃止処分は違法であり、また、本件土地交換契約は違法であることは、厚木市の行政内部の事情を知悉している同原告の証言を得れば、いっそう明らかになる。

 

以 上



  △     ▲     ▽     ▼     △     ▲     ▽     ▼     △     ▲


平成17年(行ウ)第12号怠る事実の違法確認等請求住民訴訟事件

原   告  花 上 義 晴 

ほか20名

被   告  厚 木 市 長

2006年6月 日

横浜地方裁判所第1民事部 御中

原告ら訴訟代理人

                  弁 護 士  梶  山  正  三

 

証 拠 説 明

 

(甲45〜80号証

証拠番号

証拠の標目

作 成 者

作成年月日

立 証 趣 旨 な ど

45

(原本)

陳述書

窪田弘

06/04/25

◆廃止された市道は、相州アルプスと呼ばれる素晴らしいハイキング道であること。

◆厚木市が「付け替え道路」称している道は、全くその役目を果たしておらず、これを「付け替え」と呼ぶのは非常識であること。

◆厚木市長の行為は、砕石業者の利益拡大のために絶大な自然破壊をするものであること。

46

(原本)

陳述書

衛藤佳功

06/05/27

◆西山尾根道はすばらしいハイキング道であること。

◆付け替え道路は、ハイキング道としての価値はないだけでなく、そもそも「付け替え」としての機能はない。

◆西山尾根道が失われることは、尾根からの景観展望と山麓からの展望とその両者を喪失させることになる。校歌にも歌われてきた尾根道の喪失は、子供らに悪影響があるだろう。

47

(原本)

陳述書

小山芙佐子

06/06/01

西山尾根道の自然、景観は素晴らしいものであること。しかし、採石場拡大のために、崩壊場所だらけの付け替え道路になり、尾根道が失われていくことは大変残念であること。

48

(原本)

陳述書

斎藤哲夫

06/05/25

◆西山尾根道は、多くの山の本で紹介されている登山道であること。厚木市もそれを景観資源として扱ってきたこと。

◆これを採石場のために尾根道を200メートルも削るなどということはやってはいけないことであり、自然保護に逆行すること。

49

(原本)

陳述書

佐藤清子

06/05/20

西山尾根道、あるいは相州アルプスと呼ばれてきた貴重な自然は、絶対に破壊してはならないものであること。

50

(原本)

陳述書

赤石和子

06/05/20

西山の稜線は、貴重な自然であり、それを削り取って失わせることは、あってはならないことであり、これを守るのは、未来への義務であること。

51

(原本)

陳述書

田辺千代

06/05/25

西山尾根道を一度破壊したら、二度と元に戻らないこと。相模興業のためによってたかって、西山を破壊するようなことはあってはならないこと。

52

(原本)

陳述書

矢崎寿恵男

06/05/28

西山尾根道の現・採石場側は、見るも無残であり、水は汚れ、山肌は崩れ荒廃しているが、市道廃止をそのまま看過していると、西山尾根道の周辺すべてが、無残に荒廃してしまうこと。厚木市長のしようとしていることは、厚木市の理念にも真っ向から反すること。

53

(原本)

陳述書

大里建雄

06/05/28

西山尾根道の破壊は地元にも図らず、検討もせず、住民の理解を得る努力も全くない暴挙である。尾根道の素晴らしさを再認識し、市道廃止を撤回すべき。

54

(原本)

陳述書

田邊弘美

06/05/18

◆相州アルプスと呼ばれる西山稜線は、タブの木の林が続く貴重な自然。市道廃止の理由が、「人があまり通らない」というのは事実に反する。要するに相模興業の利益のために売り渡しただけであること。

◆厚木市長の行為は、厚木市の「緑の憲章」にも反するものであること。

55

(原本)

陳述書

岩崎憲夫

06/05/27

中荻野周辺の荻野川は流域の開発や畜産農家からの排水などで、水量は減り、水は汚れてきたが、それに一定の歯止めが見られてきた。しかし、西山尾根道が破壊されれば、これらの川が壊滅的な破壊を受けることは目に見えている。これは絶対にやってはならないことである。

56

(原本)

陳述書

丸山育子

06/05/30

西山の稜線は、厚木市民だけでなく、広く神奈川県民にかけがえのない存在であること。公共性のない一企業のためにこの山を喪失させてはならないこと。

57

(原本)

陳述書

我妻惠子

06/05/30

◆西山稜線は、実に多数の人か訪ねて楽しんでいる道であること。

◆西山稜線は、歩く人に貴重な景観を与えてくれるが、山麓からの景観も地元住民にとってはかけがえがないこと。景観を保全するどころか、逆行する厚木市長の行為は時代錯誤であること。

58

(原本)

陳述書

高倉秀基

06/05/31

◆西山尾根道は、厚木市のガイドブックに市民、行政ともに認める「自慢の名所」として記載されていること。被告厚木市長も「かけがえのない共通の財産」と認めていること。

◆西山稜線は、東丹沢随一のつつじの尾根であり、タブノキ群落も稀有で貴重であること。

◆西山尾根道は、八菅修験の道であり、文化遺産の宝庫でもあること。市の教育委員会のホームページ「めざせ厚木博士」にも取り上げられていること。

1998年の厚木市の都市マスタープランには、西山三山の確保が掲げられていたが、1999年に市長は、西山尾根道を砕石業者に売り渡すための覚書を締結し、マスタープランから除いてしまった。つまり、このときから、既に砕石業者のために市民の貴重な財産を売り渡すことは決まっていたこと。

◆厚木市道路部は厚木市の道路の状況も知らないし、道路管理台帳も「ない」と称して見せないなど、法律に基づいて道路管理をする能力がないこと。そのような管理能力のない道路部が認定した「付け替え道路」は通行不能の部分があり、道の状況を調べずに認定したものであること。

◆市議会における本件市道廃止の議論の中で、市の見解は、本件市道廃止処分が「砕石事業のため」で「道路問題はどうでもよい」という本音を示していたこと。

◆採石場の影響を直接受けている小鮎川は雨になれば濁り、川床が上昇している。西山尾根道が採石場で破壊されれば、荻野川、真弓川も同じ運命をたどること。さらに、1日1000台のトラックが飯山温泉など周辺の観光地を台無しにすること。

◆厚木市民の多くが自然環境の維持・保全を望んでいることが明らかなのに、市道廃止はそれを裏切るものであること。

59

(原本)

陳述書

佐藤松子

06/05/28

山麓から見る西山の景観は、決して失われてはならないものであること。

60

(原本)

陳述書

花上哲雄

06/05/30

西山山麓の荻野中学校では、西山尾根道の景観が校歌の歌詞にもあること。この風景を厚木市長と相模興業の癒着の結果として失わせてはならないこと。

61

(原本)

陳述書

川田利夫

06/05/29

◆本件市道廃止処分の目的は、相模興業の利益を図るため以外にはないこと。

◆この議題を審査して都市経済常任委員会は現地踏査をまったくしていないし、厚木市当局は、地元説明を一度もしていないこと。このようなことは、道路の付け替えに関する道路管理行政として常識では考えられないこと。

◆本件市道廃止処分は、道路法を全く無視したもので、道路管理上の目的もなく、それに関する説明もなされていないこと。

◆議会審議の過程でも、厚木市担当者は、露骨に相模興業の都合を優先する発言をしていたこと。

◆道路の認定・廃止等の際に、不可欠の利害関係者の立会いのもとでの道路協会査定さえも行われていないこと。

◆付け替え道路として認定された4路線は、現地踏査をすると、幅員4mのはずが、有効幅員60〜90cm、随所に崩落があり、通行不能となっているなど道路としての機能がないだけでなく、その維持管理に莫大な公金を要すること確実で、市民に多大な不利益を与える。

◆保安林、砂防整備費が投入され水源地域に指定されている西山を失わせることは、市民に対する背任行為であり、環境保全を掲げる市の政策にも反する。

◆交換に当たっての土地評価のやり方も著しく不公正であり、用地買収実例にも反すること。

62

(原本)

陳述書

石井進太郎

06/06/05

◆山麓の鳶尾団地から見た西山尾根道は相州アルプスと呼ばれるにふさわしい景観であること。

◆一方「付け替え道路」は単に眺望がまったくないだけでなく、じめじめして暗く、山蛭が次々と入山者に襲い掛かる最悪の道であり、こんなひどい道と西山尾根道を交換するなど決して許されないこと。

63

(原本)

陳述書

曽根丹治

06/05/30

西山はふるさとの景観であり、歴史的にも、文化財的にも高い価値がある。山の環境保全の重要性を思えば、砕石事業のために切り崩すなどということは決してするべきではないこと。

64

(原本)

 

陳述書

柴田盛規

06/05/31

平成11年7月1日に、厚木市長は、新山尾根道を砕石業者に売り渡すための覚書を締結しているが、同年12月の議会では、その事実を隠蔽しつつ、答弁を行っている。市議会でこのような重要な事実を隠蔽しつつ、結局は西山尾根道を売り渡した行為は、市民に対する重大な背信行為であること。

65

(原本)

陳述書

内木良

06/05/31

◆美しい西山の山並みが、現在、日々相模興業のために破壊されている。このような丸ごと山を破壊するのは前代未聞の悪行であること。

◆相模興業の砕石事業のために市道I488は、相模興業が占有して通行できず、中に入ると相模興業に威嚇される。I497と接続する清川村道についても同様の問題がある。厚木市は、市道の管理を放棄している。

◆西山尾根道の付替え道路は、ゴルフ場の中を通る危険な道であったり、「立ち入り禁止」の看板があったりで、これについても、厚木市がまともな道路管理をしていないことが分かること。

66

(原本)

陳述書

花上貞夫

不詳(平成18年5月頃)

山麓から毎日、西山の稜線を仰ぎ見て育った荻野の住民にとっては、この山が200mも削り取られることは、我が身を削られるのと同じ思いであること。

67

(原本)

陳述書

土屋幸夫

06/05/30

厚木市民にとって相州アルプスと呼ばれる西山はシンボル的存在であること。これを切り崩す行為は、環境破壊犯罪とも言うべき暴挙であること。

68

(原本)

陳述書

堀隆次

06/05/30

◆西山尾根道を取り崩すことは、取り返しのつかない自然破壊であること。

◆西山の尾根道に比して、「付け替え道路」として認定された道は、じめじめして、眺望も全く得られない。これでは登山者はこないこと。

◆「付け替え道路」は、必要もないのに、大型車が通れるような幅員を取っていたり、沢の中に杭があって、役に立たない部分が道路として認定されていたり、「等価交換」を見せかけるための「面積稼ぎ」が随所に見られるなど、不正な等価交換であること。

69

(原本)

陳述書

篠原泰子

06/05/31

◆早春の西山の美しさは喩えようもなく、この山は厚木市民の貴重な財産であること。

◆西山が取り崩されるという事実は、地元住民には知らされておらず、説明会もなかったこと。

◆一企業のために、この貴重な財産を売り渡すことは許されないこと。

70

(原本)

陳述書

里見美登里

06/05/30

◆毎日山麓から西山を見て暮らしている地元民にも、西山破壊の事実はまったく知らされず、説明もなかったこと。

◆西山の厚木市長と企業の癒着が原因としか考えられないこと。この破壊が原因で、大鷹などの貴重な動物が絶滅の危機にあること。市長のこの暴挙は決して許されるべきではないこと。

71

(原本)

陳述書

小西紘一

06/05/30

◆西山は、山麓の荻野地区だけでなく、厚木市内のほとんど地域からその美しいシルエットを観望できること。

◆西山破壊のことは、地元住民には説明がなく、ほとんど知らされていなかったこと。

◆付け替え道路は、実際に歩いてみると、実にひどいもので、既に崩壊が始まっており、幅員の確保もされていない。

72

(原本)

陳述書

城川隆生

06/05/30

◆西山は、大山、丹沢表尾根、丹沢主脈、仏果山、経ヶ岳〜西山エリアという広大な修行空間の一部をなしていて、その歴史的、文化的遺産としての価値はきわめて高いこと。

◆高い奥山よりも、西山のように山麓から常に展望できる山のほうが、日本文化の根幹に係る歴史的遺産であること。

73

(原本)

陳述書

花上茂安規

06/05/29

西山は、故郷中荻野を偲ぶ美しい稜線であり、これを削り取ることは暴挙でしかないこと。自然を破壊すれば決して元に戻らない。このような暴挙は断じて認められないこと。

74

(原本)

陳述書

荻田豊

06/05/30

◆上荻野の自宅からは、華厳、経ヶ岳、高取山が見えるが、常に採石場往来の車で悩まされてきたこと。

◆西山尾根道にある発句石は、その場所にあってこそ価値のある貴重な文化遺産であり、厚木市の文化財に指定すべきものであること。相模興業は以前西山尾根道を侵害し、この発句石を麓に下ろしてしまったが、この訴訟の原告団長らの努力により復元させた経緯があること。

◆毎月一度は西山尾根道を歩いているが、定期的に歩いているリピーターなどにも良く会うこと。「ほとんど利用されてない」という厚木市担当者の議会発言は嘘であること。

◆西山尾根道は、市長も認めるように景観に優れた楽しいコースであって、厚木市の貴重な観光資源であること。

◆付け替え道路は、実際に歩いてみると、大量のヤマビルに襲われ、じめじめした実に不快な道路であること。

◆山麓の小中学校から見る西山は一服の絵のように美しい。この景観を奪うことは許されないこと。

◆西山を削れば、猿、鹿、猪などが追われて里に降りてくること。大鷹も追われること。

◆西山山麓には、障害者の施設があり、山が削られ、さらにダンプカーが今以上に増えれば、これらの施設入所者への影響も大きいこと。

◆厚木市長は、一期目には、西山尾根道の保全も含んだ景観形成を標榜しつつ、二期目には、それに反する覚書を相模興業との間で締結し、さらに三期目には、西山破壊を現実化させるなど、市民に嘘をつき、平然と市民福祉に反する行動をしてきたこと。厚木市担当者は、地元住民に「砕石計画の許可」を理由に、反対や要望の余地がないとか、廃止はできないとかの嘘をついてきたこと。

75

(原本)

陳述書

花上義晴

06/05/30

◆西山は、旧荻野村時代以来、山麓の人々にとって畏敬の山、故山であったこと。

◆被告厚木市長は、道路管理行為という手法を偽装して、本件市道を相模興業の利益のために売り渡したものであること。

◆被告厚木市長は、市道の管理が市の固有事務であるのに、あたかもそれが県知事の意向が優位であるかのように述べて市民を欺いたものであって、地方自治強化の方向にも反する政治姿勢であること。

76

(原本)

陳述書

花家幸子

06/05/31

西山は、相模川の源流河川の一つである荻野の山であること。これを破壊すれば、荻野の川や自然が壊滅すること。既に西山は日々破壊されつつあり、一刻も早くそれを止める必要があること。

77

(原本)

陳述書

那須徹

06/05/31

西山は相州アルプスとも呼ばれて、地元の生活とは古来から深く関わりを持ってきた山であること。貴重な動植物を育み、水源を涵養する森林をも有し、八菅山修験道の場でもあって、歴史遺産でもあること。

78

(原本)

陳述書

小原俊彦

06/06/05

◆中荻野に越してきて29年になるが、西山は、自慢の景観であったが、それを「丸ごと削り取る」という議案が市議会に出たことを知ったのは、議会で議決された平成15年12月であったこと。

◆地元の自分が知らなかったように、地元説明はほとんどなされていなかった。

被告は、「自治会長の同意を貰っている」というが、仮にそれが本当だとしても、その「真弓自治会」は、地元の自治会連合会中、数にして1/30に過ぎず、人数にすると32/5872=0.55%に過ぎないこと。

◆本会議議決の直前である平成15年12月10日に突然「飛び込み」で説明会が開催された。これは既に「西山市道廃止」を前提にするものであり、当初は住民説明会は為されない予定だったのが、一部自治会長の意見で開催されたものであること。

12/10の説明会開催は、住民に周知されず、ようやく前日になって「緊急通知」のビラが自治会掲示板に貼り出されたものであること。

12/10の説明会には、54名が出席したが、住民を納得させる説明はなく、厚木市担当者は、「これからも住民にもっと説明します」と嘘を言ったが、結局その後も説明会は開催されなかったこと。

◆新たに認定された市道は、無数の山蛭に襲われる最悪の山道だったり、ゴルフ場の中を通過する危険な通路だったり、崩壊して通行不能だったり、イノシシよけの通電バリケードで脅かされたり、尋常に通過できるところはほとんどなく、付け替え道路の機能は全くないこと。

79

(原本)

陳述書

櫻井武

06/05/29

◆西山尾根道が丸ごと削り取られると言うのは、この地で野鳥等の自然観察を行ってきた者から見ると信じがたい暴挙であること。

◆これから30年にわたって継続する自然破壊は、マンション建設による景観破壊・自然破壊とは比較にならない重大な破壊行為であり、削り取られた山は二度と生えてこないものであること。

◆環境影響評価書の鳥類・動物の調査結果と評価には多大な疑問があり、例えば、オオタカの個体確認は多数あるのに、「営巣確認されない」とか、一体として隣接する里山についての調査がなされていないなど、調査方法にも疑問があること。

◆荻野川源流を破壊するので、流域の用水不足、猿・鹿・イノシシによる動物被害の激化が予想されるが、環境影響評価書はそれについて何ら触れておらず、地元住民の疑問にも県や市の行政当局はまともに答えていないこと。

◆地元では、オオタカの巣立ち、フクロウの生息なども観察していること。

◆厚木市当局は、生活環境や自然環境の保全を顧ず、採石場を優先させた暴挙の理由を市民に説明すべきだが、そのような説明は一切なされていないこと。

80

(原本)

陳述書

中林實

06/05/30

◆荻野高取山から始まる尾根道は、厚木市民だけでなく、県内外の多くのハイカーに利用されていること。

◆厚木市は、従来から自然と環境の保護を施策のテーマにしてきたはすであり、これを採石場にするなど許されない。ただちに、尾根道の復旧を図るべきこと。

 

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